個人でVtuberを作りたい方、ライブ配信をやりたい方に、読んでほしいブログです。
二次元のキャラクターになれるVtuberが流行っていますね。
そこで、オリジナルのVtuberを作り、可愛い声(?)が出せるようにボイスチェンジャーを作り、SHOWROOMでライブ配信をしてきました。
しかもこれ、お金を一切かけずに作っています。
(厳密には、漫画喫茶のお金はかかりました。)
今回のブログでは、私が苦労して覚えたVtuberの作り方、ライブ配信のやり方を紹介していきます。
※私はMacの環境で作りましたが、Windowsの方でも参考になると思います。
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使用したサービス・ソフト
最初に、今回使用したサービスとソフトを紹介していきます。
・Vtuberを作るサービス(FaceVTuber)
・配信環境を作るソフト(OBS)
・音声を変えるソフト(GarageBand、Soundflower、LadioCast)
・ライブ配信のサービス(SHOWROOM)
Vtuberを作るサービス
誰でも簡単にVtuberになれるウェブサービスです。
WindowsだとFacerigという有能なソフトが使えるのですが、MacはFacerigに対応していなかったので、FaceVTuberでVtuberを作ることにしました。
配信環境を作るソフト
・OBS(Open Broadcaster Software)
作成したVtuber、好きな背景などを一つの画面にまとめて、SHOWROOMなどの配信サービスに送信するフリーソフトです。
このソフトはMacにも対応していて、いろんな人が使っていました。
音声を変えるソフト
音声を変えるためのソフトです。
Macにデフォルトで入っているはずです。
音を各デバイス、ソフト、サービスとつなぐためのフリーソフトです。
次に紹介するLadioCastの機能を生かすために使います。
公式なソフト配布は終了していますが、別経路でダウンロードができます。
複数の音の入力と出力をコントロールできるフリーソフトです。
Garagebandで生成された音声やMacの音をミックスし、SHOWROOMとMacの内蔵スピーカーに飛ばしてくれる役割をはたします。
ライブ配信のサービス
ライブ配信サービスは、ニコ生やツイキャスなどもありますが、今回はSHOWROOMにしました。
同じようなやり方で、ニコ生やツイキャスにも配信できると思います。
では、さっそくVtuberの作り方から紹介していきます。
Vtuberの作り方
Vtuberは、FaceVTuberを使って作っていきます。
まず、FaceVTuberのページにアクセスします。
アクセスすると、すでにVtuberが用意されています。
Webカメラの起動を求められるので、許可します。
私はMacBook Airを使っていたので、カメラが内蔵されていました。
もし、カメラが内蔵されていない方は、デバイスにカメラを取り付けてください。
Webカメラが起動したら、「Start」を押します。
少し時間をおいて「Set」を押すと、自分の顔がトラッキングされます。
この状態で顔を動かすと、顔の動きにあわせてVtuberが動きます。
Webカメラが起動しているのに、Vtuberが動かない場合は、先ほどの「Start」(少し時間を置いて)「Set」を繰り返してみてください。
ここで、FaceVTuberのVtuberができることを紹介します。
カメラの前でしゃべると、Vtuberの口を開けることができます。
笑うと笑います。
Webカメラは顔だけを認識するため、手や体をトラッキングして、Vtuberを動かすことはできません。
FaceVTuberでは、マウスのカーソルにあわせてVtuberの手を動かすこともできますが、必要ない方は「moveLeftHandByMouse」「moveRightHandByMouse」のチェックを外し、「Reset」ボタンを押して、Vtuberの手の位置を戻しておきましょう。
FaceVTuberでオリジナルのVtuberを作る
FaceVTuberのデフォルトのVtuberも可愛いですが、「ファイルを選択」から指定のファイルをアップロードすると、Vtuberを変えることができます。
現在、FaceVTuberの3Dモデルは、「pmx」「fbx」「vrm」の3種類のファイルが対応しているようです。
3Dモデルのフリー素材を使いたかったのですが、なかなか良いVtuberが見つかりませんでした。
そこでFaceVTuberの製作者にDMしたところ、3Dモデルを簡単に作る方法を教えてもらいました。
製作者に教えてもらった作り方のブログ。
自作3DモデルでVTuberになろう!!
製作者のブログで紹介されているとおり、「PMCA」というソフトで3Dモデルを作っていくのですが、なんとMacが非対応のソフトでした。
そこで私はこの作業のみ、漫画喫茶のWindowsPCでソフトをインストールし、作成したVtuberのデータをUSBファイルに保存し、Macにデータをコピーしました。
Vtuberの作り方ですが、製作者のブログにあるとおり、顔や服を選んでいくだけで、簡単に作ることができます。
(作り方はこのブログでは割愛します。製作者のブログで確認ください。)
Vtuberのデータを保存したzipファイルを「ファイルを選択」からアップロードします。
注意事項などのポップアップが出てきますので、すべて「OK」を押します。
こうすれば、オリジナルのVtuberを動かすことができます。
ここまでが、Vtuberの作り方になります。
配信環境の作り方
配信環境は、OBSを使って作っていきます。
まず、OBSをインストールします。
OBSを開きます。
初めて開くと、配信目的などを聞いてくるポップアップが出てくると思いますが、配信前に設定できるので、閉じてしまって大丈夫です。
この黒い画面が、ライブ配信するときに投影する画面になります。
まず、ここにVtuberを写していきます。
OBSで作業をする前に、FaceVTuberで新しく作業が必要になります。
FaceVTuberでVtuberの背景色にあたる「Green」を押して、Vtuberの背景色を緑に変えます。
背景色を緑にすることで、OBSの画面でVtuberを切り出すことができます。
子Windowで表示の「popWindow」を押して、Vtuberの画面を独立させます。
このあとOBSで作業をしていきますが、このFaceVTuberの画面と独立したVtuberの画面は、かならず表示させておいてください。
この2つの画面が閉じている、もしくは、Windowの別タブが表示されている場合、Vtuberが動かなくなります。
OBSの画面に戻り、ソースの「+」を押します。
「追加」を押します。
「ウインドウキャプチャ」を押します。
「新規作成」を選択して、名前をつけて、OKを押します。
画面の下にある白い枠を押すると、投影したいWindowが選択できるので、先ほどのVtuberが写っているWindowのブラウザとタイトル(こときは、「Google Chrome 無題」)を選択します。
画面にVtuberが写っているWindowが表示されたら「OK」を押します。
OBSのメイン画面にVtuberが表示されました。
このあとVtuberの透過とWindowのトリミングで仕上げていきます。
ソースでVtuberを写したファイル名をキーボードの「control」を押しながら押するとメニューが出てきますので、「フィルタ」を選択します。
エフェクトフィルタの下にある「+」を押すると、メニューが表示されるので「クロマキー」を選択します。
フィルタ名を設定して「OK」を押します。
謎の設定画面が出てきますが、デフォルトのまま「閉じる」を押します。
Vtuberの背景が透過されました。
このままだとWindowの一部やFaceVtuebrのロゴが残っているので、キーボードの「option」を押しながら、Vtuberの部分を選択すると、いい感じにトリミングすることができます。
Vtuberの部分をそのまま選択して、動かすことや大きさを調整することもできます。
このままだと寂しいので、背景を変えていきます。
背景はゲーム実況みたいに動いている画面もできるようですが、今回は静止画を入れていきます。
同じくソースの「+」を押して、「画像」を選択します。
「新規作成」を選択して、名前をつけて、OKを押します。
「参照」を押して、好きな画像ファイル(今回は教室)を選び、「OK」を押します。
背景が教室になりました。
先ほどのVtuberが後ろに隠れてしまったので、Vtuberのソースを選択し、ソースの「∧」を選択します。
Vtuberが背景の表側に来ました。
ソースで「テキスト」を選択、「追加」することで、テキストを追加することもできます。
フォントやテキストを入力します。
こんな感じで入れることができました。
ここまでが、配信環境の作り方になります。
音声を変える方法
音声の変更は、GarageBand、Soundflower、LadioCastを使って作っていきます。
音声の作り方
まず、音声の作り方です。
参考にしたのは、以下のYouTubeです。
【ボイスチェンジ 】GarageBandで男性→女性の声に変えて遊んでみた【設定&遊び】
このYouTubeと同じように、女性を意識した高い声にしてきます。
最初に、Macに入っているGarageBandを開きます。(ない場合は、インストールします。)
「空のプロジェクト」を選択します。
「作成」を押します。
ここが作業の画面です。
メニューバーにある「表示」を押したのち、「Smart Controlを表示」を押します。
「i」のボタンを押します。
「プラグイン」を押します。
ここでプラグインを設定することで、好きな音声に変えることができます。
青くなっているのがアクティブなプラグインです。
デフォルトのプラグインは使わないので、青くなっているプラグインの上にカーソルを置いて、左にある「○」のようなボタンを押します。
プラグインの色が消えて、非アクティブになったので、新しいプラグインを追加していきます。
プラグインの空白の箇所を押します。
メニューが出てくるので「Pitch」→「Pitch Shifter」と選択します。
Pitch Shifterの画面が出てくるので、Semitonesを「4」くらい、Mixを「100%」に変更します。
次に、新しいプラグインを設定します。
プラグインの空白の箇所を押します。
メニューが出てくるので「Pitch」→「Vocal Transformer」と選択します。
Vocal Transformerの画面が出てくるので、Pitchを「+15」くらい、Formantを「+2」くらいに変更します。
そして、最後に3つ目のプラグインを設定します。
もし、新しくプラグインが作れない状態になっていたら、既存のプラグインの設定を変更して、新しいプラグインを作ります。
既存のプラグインにカーソルを乗せて、右側にある「◇」みたいなボタンを押します。
メニューが出てくるので「Audio Units」→「Apple」→「AUPitch」と選択します。
もし「Audio Units」がメニューに表示されない場合は、メニューバーから「GarageBand」→「環境設定」で環境設定を開き、「オーディオ/MIDI」にある「Audio Units」のチェックを入れれば表示されます。
メイン画面に戻って、ピッチの画面が出てくるので、Pitchを「120セント」くらいに変更します。
ここまでの設定で、甲高い女性のような声になる準備ができました。
一度どんな声になったのが試したい方は、声を録音・再生することで聴くことができます。
まず、声のボリュームをあげておきましょう。
次に、上のほうにある「>>」を押して、「録音」を選択します。
(「>>」のアイコンがなく、録音の「●」アイコンが表示されている方は、「●」を押してください。)
録音が開始しますので、何か話をしてみてください。
このとき、音声の波が変化しない場合は、デバイスの音声入力がオフになっている可能性があるので、チェックしてみてください。
録音を止める場合は、上のほうにある「■」を押します。
音声を聴くときは、まずオーディオの軸を一番左まで戻します。
次に、また上のほうにある「>>」を押して、「再生」を選択します。
すると、甲高い女性のような声が聴こえてくると思います。
この声に気に入った方は次のステップに、気に入らない方はここまでの設定を微調整して、お気に入りの音声を作ってみてください。
音をSHOWROOMに飛ばす準備
ここから、変更した音声も含めて、SHOWROOMに飛ばす準備をしていきます。
まず、LadioCastをインストールします。
同時に、Soundflowerもインストールします。
ただし、Soundflowerは公式なサポートが終了しているので、以下のサイトからインストールします。
Soundflowerのダウンロードしたファイルを開いて、「Soundflower.pkg」のファイルをインストールしようとすると、「開発元が未確認のため開けません。」と表示されてしまいました。
これは、Soundflowerが非公式なファイルのため、セキュリティを解除する必要があります。
セキュリティを解除するには、Macのメニューバーにある「リンゴマーク」→「システム環境設定」でシステム環境設定を開き、「セキュリティとプライバシー」を選択します。
「〜ソフトウェアの読み込みがブロックされました。」とあるので、「許可」を押します。
Soundflowerをインストールすることができました。
Soundflowerはアイコンがデスクトップに表示されませんが、しっかり作業できるようになっています。
(ここからの作業で役割がわかります。)
これからやっていく作業は、GarageBandで作った音声とMacの音をミックスして、SHOWROOMと内蔵スピーカーに飛ばす準備になります。
参考にしたのは、以下のブログです。
Soundflower / LadioCastの使い方 Macのサウンドを自由にルーティング/配信する(Sleepfreaks DTMスクール)
複雑な作業が続きますので、見よう見まねで作業してみてください。
LadioCastを立ち上げます。
下の画像のように、入力1を「Soundflower (2ch)」に、出力メインを「Soundflower (64ch)」、出力Aux1を「内蔵出力」に変更します。
入力は、GarageBandやMacに入っている音をすべてを「Soundflower (2ch)」の箱に入れるようなイメージです。
出力は「Soundflower (2ch)」に入った音をSHOWROOMで用意する「Soundflower (64ch)」に出力する、また、自分のデバイスで音声を聴くための「内蔵出力」に出力する設定になります。
メインとAux1で特に違いはありません。
そして、入力1「Soundflower (2ch)」の下にある「メイン」「Aux1」のボタンを選択すると、入力から出力につながります。
(入力と出力の接続を切りたいときは、逆の作業をおこないます。)
ここまでできたら、GarageBandの音を「Soundflower (2ch)」に入れる作業をやっていきます。
GarageBandを開いたら、メニューバーの「GarageBand」→「環境設定」を選択します。
環境設定を開いたら、「オーディオ/MIDI」にある出力デバイスを「Soundflower (2ch)」に変更します。
出力デバイスは「内蔵マイク」に変更します。
(もし、内蔵マイク以外でMacに音を入れている方は、それを選択してください。)
前の画面に戻り、入力モニタリングのボタンを押します。
ここまでの設定がしっかりできていれば、自分の声がリアルタイムで変わって、聴こえてくるはずです。
LadioCastも反応を示します。
音が小さい場合、GarageBandの音のボリュームを上げてみてください。
またヘッドホンやイヤホンをつけていないと、出力された音が入力され続けて音がキンキンしてしまうので、必ず作業中や配信中はヘッドホンやイヤホンをつけてください。
これでGarageBand→LadioCastに音を飛ばすことができました。
次に、iTunesの音楽などMacに入っている音をLadioCastに飛ばす作業も紹介します。
Macのメニューバーにある「リンゴマーク」→「サウンド」でサウンドを開きます。
サウンドの「出力」を選択し、「Soundflower (2ch)」を選択すれば完了です。
LadioCastを経由した音をSHOWROOMで反映させる作業は、次の章で説明します。
ここまでが、音声を変える方法になります。
ライブ配信する方法
いよいよ VtuberをSHOWROOMに配信していきます。
参考にしたブログはこちら。
まず、SHOWROOMにアクセスし、会員登録をおこないます。
人のアイコンを押して、「配信登録」を押します。
「ルーム名」「ルーム画像」を選択して、「規約に同意して登録する」を押します。
配信ルームができあがりました。
「配信する」を押して、SHOWROOMの配信管理画面に入ります。
ここから、OBSの作業も入ります。
OBSの「設定」を押します。
「配信」を選択して、SHOWROOMの配信管理画面に表示されている「配信URL」「ストリームキー」を入力します。
「配信URL」「ストリームキー」は配信するたびに、新しいものを入力する必要があるようです。
「配信種別」は「カスタムストリーミングサーバ」、「認証を使用する」はチェックなしになります。
「出力」を選択して、以下のように入力します。
出力モード:詳細
タブ:配信
エンコーダ:x264
ビットレート:500
プロファイル:baseline
タブ:音声
音声ビットレート:96(すべてを同様に設定してください)
「音声」を選択して、以下のように入力します。
サンプリングレート:44.1khz
チャンネル:ストレオ
デスクトップ音声デバイス:Shoundflower(64ch)
他はデフォルトの設定で大丈夫です。
「映像」を選択して、以下のように入力します。
基本 (キャンバス) 解像度:1920x1080
出力 (スケーリング) 解像度:640x360
縮小フィルター:バイキュービック (先鋭化スケーリング、16 のサンプル)
FPS共通値:30
設定が完了したら「OK」で保存します。
いよいよ配信してきます。
OBSの「配信開始」を押します。
SHOWROOMの「ライブ配信」を押します。
ボタンが赤くなったら、配信がはじまっています。
SHOWROOMの「アマチュア」カテゴリに、私のVtuberが現れました。
ユーザーからみるとこんな感じです。
5分も立たないうちに、100名の視聴者がついていました。
Vtuberおそるべし!
配信を終了する場合は、SHOWROOMの管理画面の「ライブ終了」を押し、さらにOBSの「配信終了」を押すると配信終了です。
ここまでが、ライブ配信をする方法になります。
個人でVtuberを作ってライブ配信をしてみた感想
最後に、Vtuberを作ってライブ配信をしてみた感想をまとめておきます。
・クオリティを求めなければ、Vtuberは意外と簡単に作れる
・音声を変更する作業は結構大変
・動作や音声にタイムラグがあるので、高スペックな配信環境が必要になる
・Vtuberに興味がある視聴者はかなり多い
近い将来、今回みたいな複雑な作業をしなくても、スマホだけでVtuberの作成、音声の変更、ライブ配信までができるようになる気がします。
個人でやってみたVtuberの作り方、ライブ配信のやり方は、以上になります。
Vtuberに興味がある方は、ぜひチャレンジしてみてください!